家庭菜園で人気のジャガイモは春と秋の2回植え付けチャンスがあります。今回は秋植えについて上手に育てるポイントを紹介します!コツさえ掴めばたくさん収穫できるのでぜひトライしてみてくださいね!
秋植え用の苗を購入する
じゃがいもには休眠期間というものがあります。春植えは3月から6月の4ヶ月で育てるのに対し、秋植えは9月から11月の3ヶ月で育てます。それより長いと気温が低下して育たなくなり、霜が降りてイモが傷んでしまいます。短期で育てる必要があるため、休眠期間が長いじゃがいもは間に合わないのです。
栽培スケジュール
植え付け時期をしっかり守る
重要なポイントの1つはスケジュールです。植え付けは8月下旬から9月上旬です。早すぎると暑さで種芋が地中で腐りますし、遅すぎると涼しくなりすぎて成長が遅くなります。8月下旬から9月上旬は暑さが和らいできつつも成長に必要な気温は維持される絶妙なタイミングです。この時期にしっかりと作付けするのがポイントです。
種芋が販売されている期間
秋植えジャガイモが店頭で販売される期間は8月中旬から下旬の約 2週間です。
栽培スケジュールに合わせる為には、事前に種芋をゲットする必要がありますが、栽培期間がシビアな為、ホームセンターなどで販売されている期間も短く仕入れの量も少ない傾向があるため、タイミングを逃すと買いそびれてしまうことがあります。万が一、買いそびれてしまったら急いでネット通販でゲットしましょう。ネット通販の発展のおかげで注文から数日で届くので買い遅れに気づいてからでも間に合います。
秋植えに適したじゃがいも
秋植えに適したじゃがいもは以下がおすすめです。
デジマ
農林19号です。煮崩れしづらいので煮物やカレー、シチューなどの調理に向いています。大玉ができやすいので収穫のときに楽しいのでおすすめです。
おすすめ料理:煮物やカレー、シチュー、その他なんでも
収穫量の目安:1kgの種芋で10kg収穫
ニシユタカ
煮崩れしにくいので煮物やカレー、シチューなどの調理に向いています。少々小ぶりですが、多収性な品種でたくさんの収穫量が見込めるのでおすすめです。
おすすめ料理:煮物やカレー、シチュー
収穫量の目安:1kgの種芋で12kg収穫
農林1号
栽培用じゃがいもに初めて認定された元祖じゃがいもです。育てやすく多収が期待できます。
おすすめ料理:マッシュポテト、コロッケ
収穫量の目安:1kgの種芋で10kg収穫
アンデスレッド
その名の通り赤い色をしています。舌触りがクリーミーなのが特徴です。
おすすめ料理:マッシュポテト、コロッケ
収穫量の目安: 1kgの種芋で7kg収穫
キタアカリ
ホクホクした口当たりで蒸した料理に最適です。
おすすめ料理:じゃがバター、マッシュポテト、コロッケ
収穫量の目安:1kgの種芋で10kg収穫
インカのめざめ
栗のように黄色く甘さが強いのが特徴のデザート芋です。登場して以来、変わり種の品種として家庭菜園界でも人気の高い品種です。じゃがバターにすると最高です。また、煮崩れしにくいので煮物にも使えます。
おすすめ料理:じゃがバター、煮物やカレー、シチュー
収穫量の目安:1kgの種芋で7kg収穫
秋植えに適さないじゃがいも
意外にも有名な以下の2つのじゃがいもは休眠期間が長いため春植え専用です。ホームセンターなどで置いてある場合もありますが、あまりおすすめは出来ません。
秋植えに適さない品種
- 男爵
- メイクイーン
必要な道具
ジャガイモ向け道具
芋用肥料
ジャガイモは野菜を育てる3大要素(窒素・リン酸・カリ)の全てが必要なので全て同じ配合になっている標準仕様のもの(8;8;8)があればそれを使用してOKです。芋の成長を促進する有機物が含まれた専用肥料も売られていますのでそれを購入してもOKです。
苦土石灰
日本の土壌は酸性雨の都合で基本的に酸性に偏りがちです。ジャガイモは弱酸性性(PH6.0程度)を好むので、酸性がキツい土壌の場合はアルカリ性の苦土石灰を撒くことで調整することができます。
酸度計
土の酸度(PH)を測定することができます。酸度計以外で土の状態を知るのは素人には難しいので素直に機械を使うのが正解です。酸度を失敗すると当然ながらうまく育たないので1つ買っておきましょう。
農薬
ジャガイモは生育しやすい部類に入りますが、病害虫に狙われると枯れてしまう事もあります。綺麗な作物をゲットするためには農薬の事前散布でジャガイモを守るのがおすすめです。
お手軽タイプ
買ってすぐ使えるお手軽タイプでおすすめはベニカベジフルスプレーです。ジャガイモ栽培で最もよく見かける害虫の代表格であるテントウムシダマシを退治することができます。テントウムシダマシは見た目は小さいのですが繁殖スピードが早く葉っぱがみるみるスカスカにされてしまいます。発生する前にスプレーで防御しておくことが重要です。
効果のある病害虫
テントウムシダマシ類
もう1つはベニカマイルドスプレーです。こちらはアブラムシ類に良く効きます。アブラムシは葉茎で繁殖し養分を吸い取ってしまいます。成長を阻害し作物の出来が悪くなってしまうので早めに退治したい害虫です。また、葉っぱを真っ白にして成長を阻害するうどんこ病にも効果があります。
効果のある病害虫
- アブラムシ類
- コナジラミ類
- ハダニ類
- うどんこ病
希釈タイプ
効果のある病害虫
- テントウムシダマシ類
- アブラムシ類
農薬には濃縮されたものを適宜希釈して使うタイプのものもあります。コスパに優れているので長く家庭菜園を続けるならおすすめです。スミチオンは家庭菜園で最も頼りになる農薬の1つです。ジャガイモで対策したいアブラムシとテントウムシダマシを1つで防御できます。
効果のある病害虫
- ジャガイモ疫病
ジャガイモの葉茎に赤黒い斑点が現れたらジャガイモ疫病の可能性が高いです。雨が長く続くなど湿度が高いと発生しやすい傾向があり、一度発生すると勢いよく株を侵食し枯らせてしまいます。発生を認めたら早期にダニコールを散布するとそれ以上の拡散を防ぐことができます。
希釈タイプの使い方
濃縮タイプは定着しやすくするための展着剤(ダイン)と水を混ぜて作ります。詳しい使い方は以下のページで紹介していますので参考にしてください。
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【家庭菜園】おすすめ農薬3種の神器の使い方(スミチオン乳液、マラソン乳剤、カリグリーン)
家庭菜園であっても綺麗な作物、多収を目指すのであれば虫や病気から守る農薬を上手に使えることが重要になってきます。農薬にはたくさん種類がありますが、家庭菜園で人気の野菜の大部分を守ることができる農薬3種 ...
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基本道具
土
石など根の生長を阻害する状態でなければ大抵は育ちますが、多収を目指すのであれば野菜用の土を入れるのが確実です。新築で庭に入れられる土は家庭菜園には適さないので、もともと畑だった場所ではないところで家庭菜園を始めるなら土は買って新たに入れることをお勧めします。
クワ
土を耕す際に必要になります。小さなスコップ・シャベルでも可能ですが、面積が広いと大変なので1つ持っておくと便利です。
ガーデングローブ
手荒れを防ぐためにガーデングローブは必須です。3Mのグローブは4色入っているのが楽しく、私も永く愛用していてお勧めです。
植え方
秋植えの種芋は切らない

秋植えはカットしません
ジャガイモの種芋は切って植えると聞いた方もおられると思います。切って植えるのは春植えのみで、秋植えは気温が高く種芋が腐りやすいので切らずにそのまま植え込みます。
土壌の酸度測定
じゃがいもは弱酸性(ph6程度)の土壌を好む野菜です。酸度計を使って土壌の酸度を測定しましょう。ph7.0が中性でそれより高いとアルカリ性です。ph6.0より低く酸性がキツい場合はアルカリ性の苦土石灰をまいて弱酸性(ph6程度)になるように調整しましょう。
酸度の調整
phが6より低い場合は苦土石灰を散布します。苦土石灰は土壌に散布し良く鍬でかき混ぜて馴染ませます。そのまま2、3日、できれば1週間ほど放置して完全に土壌に馴染ませます。その後、もう一度酸度計を測定してph6前後になっていればOKです。馴染ませる時間がかかるので早めに取り掛かると良いですね。
肥料を散布する
畝をたてる前に土に肥料を撒いて混ぜ込みます。畝1mあたり1掴み程度を撒いてよく混ぜ込みましょう。大量の肥料が種芋に触れると痛むことがあるので丁寧に混ぜ込むことが重要です。
畝を建てる
じゃがいもが大きく育てるように丸みを帯びた山形になるよう、たっぷり土を積み上げましょう。土から芋がはみ出て太陽光にさらされてしまうと緑化して食べられなくなります。畝にこんもり土を積み上げておくとはみ出る可能性が下がります。
植え穴を掘る
畝の頂上を20cm程度掘り下げます。
肥料を敷く
植え穴に肥料を敷いていきます。これも1mあたり一掴み敷きます。先ほど、全体にも肥料を漉き込んだのですが、あちらは根が全体に行き渡った時に作用する為のものす。今度は種芋の真下の一番太い根っこに作用するように狙い撃ちで仕込んでおきます。こうする事で全ての根に対して効率よく肥料を行き渡らせ株を大きく育てることができます。
肥料が敷けたら軽く土で覆土します。
種イモを置いていく
20cmに一つの感覚で種イモを置いていきます。
芽が出ている場合は芽を植えにして置きます。出ていない場合は特に気にしなくてOKです。
土を戻す
種イモの上に20cm程度土を戻します。
畝を整形する
意外と忘れがちなのが畝の整形です。適当な棒やパイプなどで畝の表面を撫でて平にして、軽く押さえつけます。ゼロ農業では雨水タンクを取り付けた際にカットした雨樋のパイプを使用しています。要は棒状で取り回しやすければ何でもOKです。
畝を建てるときは適当で構いませんが、種イモを置いて覆土した後は畝の土を押し固めて崩れないようにします。この一手間で雨風で畝が崩落するのを防ぐことが出来ます。畝が崩落してしまうと、どれだけ土を盛っても芋がはみ出してしまい緑化してしまうことになります。忘れずに行いましょう。
農薬散布

芽が出てきました
芽が出てきたら農薬を散布します。株が小さい間に病害虫にやられてしまうと最終的な生長限界が低くなってしまいます。小さい間から農薬でしっかり病害虫からガードすることが重要です。写真のように芽が出たら早めに処理していきましょう。
農薬名 | 適用害虫名 | 使用時期 | 総使用回数 |
---|---|---|---|
スミチオン乳剤 | アブラムシ類,アブラムシ類,テントウムシダマシ類 | 収穫3日前まで | 6回以内 |
ベニカベジフルスプレー | テントウムシダマシ類 | 収穫7日前まで | 4回以内(植付時の土壌混和は1回以内、植付後は3回以内) |
ベニカマイルドスプレー | アブラムシ類、コナジラミ類、ハダニ類、うどんこ病 | 収穫前日まで | ‒ |
農薬の散布できる回数と時期は農薬ごとに決まっています。スミチオンは6回まで散布できますので芽が育ってきてから 生育期間が3ヶ月の秋植えジャガイモの場合、2週間おきに6回散布すれば収穫まで株をガードすることができます。
芽かき(9月中旬~下旬)

芽かきどきですねー
種イモから芽が3本以上出ている場合は、残りの芽を抜き取ります。

根元を持って
株元を手で抑えて引っ張れば抜き取ることが出来ます。

一気に引き抜く!
しっかり株元を抑えていないと種イモが抜けてしまいますので注意しましょう。
追肥・土寄せ 1回目(9月中旬~下旬)

追肥します
いもを太らせるために追肥は大事です。元肥と同じ肥料でOKです。

軽く一握り
株元に肥料を一掴み撒きましょう。

株元にまきます
株元に撒いていきます。

土をよせよせ
畝以外の場所(重要)から土を持ってきて株元を中心に畝全体を太らせる様に盛り上げます。畝から土を持ち出してしまうと芋がはみ出してしまいます。必ず畝意外の場所から土を持ってきましょう。

株元の肥料が覆い隠せるくらい持ってきます
目安は株元の肥料がしっかり覆い隠せる程度です。

良い感じに覆えました
追肥・土寄せ 2回目(10月上旬~中旬)
1回目と手順は同じです。忘れずに行いましょう!
収穫(11月下旬~12月上旬)

できてたー!
時期が来たら1つ試しに抜いてみましょう。無事にできていたら全株抜きます。

大量に採れました!
株が枯れてきたら収穫の合図です。基本的にじゃがいもは気温が低下して株が枯れるまで放置する事で芋がどんどん大きくなります。ただし、霜が降りてしまうとじゃがいもが傷んで食べられなくなりますので、それまでには収穫を終わらせるようにしましょう。
また、収穫の日は数日晴れた日の後が望ましいです。じゃがいもは収穫する際に少し傷がつきますが、濡れるとそこから傷みが生じます。濡れている場合は、陰干しして乾かしてから収納するようにしましょう。
簡単な収穫方法
スコップを畝の底に差し込み持ち上げることで、じゃがいもごと畝を崩すことが出来ます。畝が崩れれば後は手でも簡単に掘り進めることが出来ます。
あまり上の方にスコップを立てると芋が真っ二つになってしまうので注意しましょう。
自分で作ったジャガイモは格別!

自分で作ると美味しさ100倍!
ジャガイモは年中、スーパーで購入できますが、自分で育てたジャガイモは何故だかわかりませんが100倍美味しいです!家庭菜園の中でもジャガイモは簡単な部類です。ぜひトライしてみてくださいね!